色々な人生があるものだと、つくづく思います。
知り合いの84歳の女性は私の友だちで、ずっと独身です。
彼女は若い頃は国会議事堂に勤めていました。
そしてご自分の資金でで建てた3階建ての新宿区の家に、胸を病んでいる弟さん家族と長い事一緒に暮らしていたのです。
数週間前に都内某所で久しぶりにお茶をした時、「家を出る」と言うので驚きました。
弟さんの奥様と上手く暮らせなかったようで彼女が家を出ることで
家を弟さん家族に渡したとの事でした。
そして一昨日、引っ越し先の街で彼女に会いましたが
まずお元気な様子でホントに安心しました。

しかし、決して若くない年齢です。
いろいろ事情を聴いて「家を出て行くのは弟さん家族の方ではないか」

と思わず言ってしまいました。
もともと彼女の資金で建てた家なのですから。
すると「でもね〜病弱の弟が可哀想だから〜」と小さな声で彼女は言いました。
「そうかぁ…そうねぇ…」と声にならないため息交じりで私・・・
しかし、弟さんも義妹さんも彼女の引っ越し先を聞くこともなく、勿論今まで訪ねてくることも、
電話も手紙も一切無いとの事です。✖

✖
彼女の方からも一切関係を切ったのだから、もう弟さんの家族とは二度と会うことは無いとの事。
彼女にはもう一人弟さんがいらっしゃるのですが、テキサスに移住して簡単には会えないようです。
「まさかこの歳でこんな風になるとは思ってなかったわ。わっはっは。」と笑い飛ばしました!
私は毎日メールや電話で彼女と交流しています。
お料理が得意な彼女は「今晩はパンを作るのよ」と言っていました。

私が心配するまでもなく、彼女は独りで生きていく術を知っているように思いました。
覚悟ですね。
私もこの逞しさを高齢の彼女に見習いたい!と、つくづく思います。

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